老後に備えて有効な国家資格を持つことは、シニアの方々にとって非常に重要です。資格があれば、新たなキャリアの道が開け、収入源を確保することが可能になります。
今回は、シニアにおすすめの国家資格と、それによって就ける仕事について、プロの視点から解説します。
資格を持つメリット
老後に備えて国家資格を持つことには多くのメリットがあります。
・専門性の向上とキャリアアップ
国家資格を取得することで、専門的な知識やスキルを磨くことができます。これにより、新たなキャリアの道が開け、より高度な仕事に就くことができます。
・安定した収入源の確保
資格を持つことで、特定の職業に就く機会が広がります。安定した収入を得ることができ、老後の生活を安心して送ることができます。
・社会的信頼と評価
国家資格はその分野での専門的な知識とスキルを証明するものです。資格を持つことで、他人からの信頼や評価を得ることができます。
・自己成長と学び直しの機会
資格取得は学び直しの機会でもあります。新たな知識を身につけることで、脳を活性化させ、老後の充実した生活を送るための自己投資となります。
・セカンドキャリアの選択肢の拡大
国家資格を持つことで、セカンドキャリアとして新たな道を選ぶことができます。趣味や興味を活かした仕事に挑戦することも可能です。
シニアにおすすめの国家資格
・社会保険労務士
社会保険や労働法に関する専門知識を活かし、企業の人事や労務管理をサポートする仕事です。シニアの方々が持つ豊富な経験を生かせる職種であり、フリーランスとしても活躍できます。
企業において労働者の健康保険や労災保険の手続きは総務部が担当しますが、時には判断が難しいケースがあります。社会保険労務士は各種手続きに関する適切なアドバイスを提供し、企業の労働環境を整えるサポートをします。労働社会保険関連の雇用保険・健康保険・厚生年金などに関する書類作成や申請・給付などの事務手続き、従業員の給与計算、労働基準監督署への書類提出などを行います。
・宅地建物取引士
不動産取引における法律や実務知識が求められる資格です。不動産業界での経験があるシニアには特におすすめで、セカンドキャリアとしても魅力的です。
不動産会社が行う宅地または建物の売買、交換、または貸借の取引に対して、購入者等の利益の保護と円滑な宅地または建物の流通を促進するため、公正かつ誠実に法に定める重要事項の説明などを行う専門家です。資格手当や昇進昇級などでの収入アップの可能性があり、マイホームの購入時にも役立ちます。
・介護福祉士
介護に関する日本で唯一の国家資格です。資格取得後は、高齢者や障がいのある方に対する食事・入浴・排泄・歩行時の介助、さらに介護者を対象とした相談業務などを担います。
介護に関する豊富な知識とスキルを基に、「介護のプロ」として要介護者と介護者の両方を支えていくのが介護福祉士の仕事です。
・行政書士
行政法律系の国家資格で、官公庁に提出する書類の作成や許認可申請の代理などを行う職業です。会社設立手続きや建設業の営業許可、飲食店や遊戯店の開店許可など、官公庁に提出する書類を作成します。書類作成には時間と正確性が求められ、行政書士は依頼者の代理として書類を作成し、申請の代行を行います。
・管理業務主任者
マンション管理業を行う企業が管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に必要な国家資格者です。マンション管理業界もしくは不動産業界での再就職を考えているのであれば、取得しておいて損はありません。合格率は23.2%(2019年)と難易度は決して低くないため、現役時代から試験対策をしておくことをおすすめします1。
・日商簿記検定
簿記は、企業や商店の日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能の総称です。日本には簿記関連の資格試験がいくつかありますが、中でも日商簿記検定は一般にもよく知られており、本検定で2級以上の試験に合格すると、経理関係のみならず営業関係の職種でも採用されやすくなるといわれています。2級試験の合格率は年によって10%~30%とばらつきがありますが、挑戦してみる価値は十分あります。
資格を活かした仕事の現状と将来性
資格を持つことで、専門性の高い仕事に就くことができ、シニアの方々にとっても新たなキャリアの機会が生まれます。また、資格を活かした仕事は、将来性が高く、社会のニーズに応じた形で進化していくことが期待されます。
シニアの方々が老後に有効な国家資格を取得し、安定した収入を得るための参考になることを願っています。資格取得には努力が必要ですが、その価値は計り知れません。今日からでも遅くはありません。新たな一歩を踏み出しましょう。
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