日本を懐かしく思い出させる昭和レトロ。昔ながらの暖かさと懐かしさがZ世代の若者たちを魅了するその深層とは?

歴史・時代
1972: Japanese factory workers assembling cars on a production line in Japan. (Photo by Fox Photos/Getty Images)

日本を懐かしく思い出させる昭和レトロ。昔ながらの暖かさと懐かしさがZ世代の若者たちを魅了するその深層とは?

昭和レトロは、日本の過去を懐かしく思い出させる文化現象であり、今日の日本社会に深く根ざしています。その魅力は、昭和時代の雰囲気や生活様式を通じて、昔ながらの暖かさと懐かしさを感じさせます。

2023年は、10~30代の昭和を知らないZ世代の若者を近代史中心に昭和レトロがトレンドになりました。

昭和レトロの特徴

昭和レトロの特徴は、昭和時代のノスタルジックな雰囲気ですが、ちゃぶ台やブラウン管テレビ、赤や緑などカラフルに作られたポップな色使いの家具などがあります。

戦後、急速に欧米文化が入り、一般家庭でも畳にソファを置いたり、台所にダイニングセットが配置されたりし、家具のデザインにもアメリカンなものが増えました。

その和と洋のミックスされたテイストが昭和レトロということで、新鮮に感じるのが人気の秘訣です。

特に人気が高いのは1960年代〜1980年代初め(昭和30〜50年頃)に使われていた家具や食器です。

昭和レトロをイメージできる映像作品としては「ALWAYS三丁目の夕日」「ちびまるこちゃん」「サザエさん」などがあります。

ブームはいつから?

昭和レトロブームは2000年代初頭から始まったと言われていて、その時は昭和30年代~40年代(1955〜1965年頃)のグッズやファッションが人気でした。

現在、再加熱している昭和レトロブームは、昭和50年代〜昭和60年代(1975〜1985年頃)に流行った使い捨てカメラ、レコード、順喫茶、クリームソーダ、レトロ食器などを中心に当時のグッズやインテリアが流行っています。

その火付け役として、近年若い世代の間で注目されているブランドは、昭和時代に人気だったガラス食器ブランド「アデリア」を現代に復刻した「アデリアレトロ」です。

若い世代には「新鮮でエモい」と評判になり、わずか4年間で100万個も売れる大ヒットになりました。

TOKYO, JAPAN – NOVEMBER 18: Televisions are on sale at an electric shop on November 18, 1957 in Tokyo, Japan. (Photo by The Asahi Shimbun via Getty Images)

ブームの背景とその深層

昭和レトロブームの背景には、現代社会の高度化と変化に対する人々の懐古的な渇望があります。

急速なテクノロジーの進歩やグローバル化が進む中で、人々は昭和時代のシンプルでアナログな生活に憧れを抱くようになりました。

その深層には、失われつつある日本の伝統や文化への郷愁があります。

昭和レトロの象徴としてのアイコン

昭和レトロの象徴として、昭和の食文化やファッション、そして昭和時代のアイドルや映画が挙げられます。

日本の伝統的な食文化であるラーメンやたこ焼きなどの屋台食品が、昭和レトロの象徴的な存在として愛されています。

 

昭和レトロの今後の展望

新たな昭和レトロのファン層が増える中、昔ながらの価値観や生活様式が再評価されることで、昭和時代の遺産がより多くの人々に愛されることになるはずです。

昭和レトロの魅力の1つに、現代社会にはない「不完全さ」があります。

Z世代の若者達は、便利な時代に生まれたからこそ少し面倒に感じるアナログな操作性を楽しんだり、温かみのある“チョイダサさ”を「逆に、新しくてかわいい」と感じたりしています。

そして、昭和に作られたアナログなアイテムは現在生産されておらず、手に入りにくくなればなるほど価値が上がります。

SDGsが必須となるこのご時世、サスティナブルなライフスタイルやエシカルなアイテムはこれから更にどんどん注目されていくでしょう

昭和レトロの人気は見た目のかわいさやデザインだけに限らず「古いものを大切に使う」という思考が若い世代へ浸透してゆけばゆくほど更に流行ってゆくと思います。

昭和レトロは今後も日本の文化として根付き、その魅力を次世代に伝えていくはずです。

 

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